雨が一向に降らない。その間に梅干しは仕上がったのだが…。日照りが続く。イネ科の丈夫な雑草も、さすがに萎れ始めてきた。井戸の水を汲み上げ、畑にある夏野菜に水をあげるのだが、その井戸の水の水位もどんどん低くなり、こちらも枯れてくるのではないかと心配になってくる。
冬は冬で、寒い、寒い。と震えながら、お日様を恋しがり、早く暖かくなることを思い。夏は夏で、暑い、暑い。と、ぐったりとして、早く涼しくなることを思い…。毎年、毎年の同じ事の繰り返しのようだが、どちらにしても穏やかな季節の到来を夢見るようにして辛抱強く、我慢しながら、日々を暮らしている。それは、みんな同じ状況だという安堵感があるからで、誰か特別の人だけが、この酷暑から免れている訳ではない。寒い時には寒さを感じ、暑い時には暑さを感じることで、秋や春の季節は特別な恵みとなって、嬉しい、ありがたい、という気持ちがふつふつと湧いてくる。それは、どんな人にも共通した、心地よい季節への感受性なのだろう。
猛暑は、世界中に広がっている。南極、北極の氷が融けだし、海の水位が上がり、温度が上昇している。小さな島々は海に沈んでいく。このまま進むと人類は地球に住めなくなっていくと、気鋭の専門家達は警告を発している。ぼくら人間は内輪喧嘩している時間がない。タイとカンボジア国境争い、あちこちでの戦争をしている余裕がない。だが、夫婦喧嘩、兄弟喧嘩、近所同士の諍いが止められない。国会での権力闘争、言い争いが止められない。止められない…。 2025年7月28日