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2011年5月31日

7 夏 水毒、排泄、呼吸

以前、木々が生い茂った池の辺で暮らしたことがあります。そこは湿気が強く、一日中日が射さない場所でした。住み始めて、半年経った頃から、急に手の平や足指から汗が滲むようになり、微熱が出始めました。当時何が起こったのか訳が分からず、原因不明のまま、調子の悪い状態が暫く続きました。鎌倉に引っ越し、数ヶ月経ってから、身体が回復し調子が戻ってきました。そうして漸く何が悪かったのかを理解しました。湿気、水毒に侵されてしまっていたのです。
梅雨が長引き、家の換気が悪いと、家中がベタベタし、カビが生え、害虫が発生しやすくなります。身体も同じく、通気が悪く、水はけが良くないと、水が溜まり、冷え性や諸々の病の原因となっていきます。水毒です。私も水毒に罹ったのでした。
水やお茶等を沢山飲む人、水分を多く含んだ果物を多く摂る人がいます。摂った分だけ、排泄できるとは限りません。排泄するのも、それなりの力を要します。腎臓や膀胱に働いてもらわなければいけません。排泄でき難くなってくると、水が身体に溜まり、病の原因となります。東洋医学では入れることより、出していくことを主とします。汗・小水・便等々を滞り無く排泄させていくことで、体調を整えていくのです。

一時も欠かせぬ呼吸も入れることでなく出すことが肝心です。意識して心がけていないと、呼吸が浅くなっています。一日の内、何回かは、思い切り、息を吐き切ってしまいましょう。

2011年4月23日

6 春 五臓六腑と気持ち、目と肝臓

毎朝目覚めと共に違った私になっています。一つひとつの細胞が刻々と新陳代謝し変わっていますから、少しずつ違った私になっています。布団に入っている間に大きく入れ替わっていることを想像します。私のことは分かっているつもりでいます。しかし、実は分からない、ということが事実かもしれません。
私達の気持ちと、五臓六腑とが結びついていることを、以前に申しました。怒は肝臓、喜は心臓、思(慮)は脾臓、悲は肺臓、恐(畏)は腎臓という具合です。春は肝臓の季節です。ある程度の怒りは行動力の源です。しかし度が過ぎると、肝臓を痛めます。全く怒りがなくなったら肝臓が萎えていると言えます。ある程度の怒・喜・思(慮)・悲・恐(畏)は五臓六腑が元気な証です。しかし何れにしても度を超えると、それに応じた内臓が、そして全体のバランスが歪になっていきます。
私達は生きている限り、様々な喜び、そして様々なストレスに会っていきます。それが私達を鍛え、他人のことを思い、また生活を改めようとするのではないでしょうか。私達の意識の届かないところで様々な気持ち、環境、そして身体はつねに絡みあって生きています。その内の身体だけでも、毎日意識して世話をすることができます。それが気持ちや環境を変える切っ掛けにもなると思っています。

慢性のかすみ目、めまい、両眼の乾燥、夜盲症などの目に生ずる異常は、肝臓と関係します。目を酷使する人は、目だけでなく肝臓も疲れている訳です。

2011年3月24日

5 春 自然治癒力、五臓六腑

大変な思いをしている東北地方の方々の所に、どのようにして、今そこに見合った援助物資、何らかの慰安を届けることができるか、私達の急務です。原発は専門家に任せて見守っていきましょう。私達も各自が今できることを、身近なところから生活を見直し、改善していくことが、被災した方々を間接的に援助していくものと思います。
身体も国土も同じです。何処か一箇所でも故障が生じると、そこへあらゆる援助物資が届きます。身体には、あらゆる医薬品、衣食住に類するもの、専門家が備わっています。それを自然治癒力といいます。永々と続いてきた生命の力です。自然治癒力は、気持ちが大きく関与します。明るく前向きな気持ちです。より真に、より善く、より美しく、一歩でもという気持ちが、自然治癒力を高めます。これからも、日本が大変であればある程、私達一人々々の力強い気持ちが、もっとも大切な力になると思います。

五臓六腑は身体の中心で、根っこです。五臓六腑が健全であれば、部分、枝・葉は、まず安泰です。この五臓六腑の大半はお腹にあります。このお腹を両手でよくもみます。お腹は自分の手の力加減であれば何ほど力をいれても、決して痛めることはありません。お腹全体をつき立ての餅のように、どこにもしこりがなく、ある程度のはりがあって柔らかいお腹にしていきましょう。

2011年2月24日

4 春 肝臓、胆のう、足裏

二十四節気の「雨水」が過ぎて、氷と雪から、雨と水に変わってきました。鎌倉も暖かさが増してきました。日だまりが嬉しい。
腎臓の様子が髪に現われるように、肝臓や胆のうは、爪や目、筋肉に、その状態が現われます。私達の身体のあらゆるものが、五臓六腑と固く結び合い、影響し合っています。目がぼんやりしている。見え難くなっている。筋肉の疲れがとれないのは、肝臓の動きが鈍いのです。爪が荒れてきているのは、胆のうのあり方が疑われます。肝臓や胆のうがよく働いてくれないと、身体が怠くなり、優柔不断になってきます。元気な肝臓と胆のうは、清められた血を全身に送り出します。私達はそれで疲れがとれ、物事の判断ができ、大胆な行動力となって生きることができます。

全身を支えているのは足裏です。大地とくっついている足裏は、地球と一番近いのです。足の指、足の裏、特に土踏まずをごしごしともみます。そして足首を柔らかくします。柔らかくなった足裏に全身をゆだねるようにして立ちます。足裏だけが唯一大地との接点であることを確かめるように、ここで呼吸します。足がポカポカしてきます。

2011年2月12日

3 春 肝臓、胆のう、手足

あらゆる生きもの達は、陰と陽から成り立っています。陰とは、女であり、マイナスであり、暗いです。陽とは、男であり、プラスであり、明るいです。
冬は、一年の中で、陰の中の陰でした。一日に譬えると、真夜中です。立春が過ぎて、日照時間が長くなり、暖かくなり、陽気が増していきます。春です。春になると、今まで大地の中にひっそり暮らしていたもの達が、そろそろと活動し始めます。
人間も自然ですから、身体の中身が変わってきます。腎臓と膀胱から、肝臓と胆のうへと主役の座が変わります。「肝っ玉が太い」、「胆力がある」、「大胆不敵」という言葉がありますが、肝臓と胆のうは、目覚めた後、春からの活動の源泉になります。肝腎要の一端を担っている彼等が全身に気と血を送り出し、私達を動き易いようにしているのです。肝臓や胆のうは青色を好みます。大地から様々な植物が育っていきます。旬のもの、青々としたものを摂ると良いのです。酸味のきいたものも元気にさせます。酢のものを好む人は、肝臓や胆のうが欲する本能の働きです。

手・足の指一本々々に、五臓六腑の大切なつぼがあります。まず手・足の指を、次に甲を、さらに手・足首を、一日の目覚めと共にマッサージします。

2011年1月15日

2 冬 腎臓

冬は殆どの生物が、冬らしい姿に変わります。植物や昆虫は、土の中でひっそりと暮らし、木々は裸木が多くなり、動物は冬眠したり、動きを少なくして春になるのを待っています。特に雪国では、自然の風景が一変します。人間もまた生活がガラリと変わり、屋内でしずしずと働き、日常を過ごします。人間の身体も自然ですから、冬は冬らしい身体になり春に備えます。
腎臓は倉・蔵です。土蔵や倉庫の役目を担っています。冬の間、寒さに抗して、身体を保護する為に、食物を少しずつ、この腎臓という倉庫から持ち出して、身体全体のために使っています。
肝腎要といいます。腎臓が身体の要となっているからです。要は腰です。腰が強靭な人は、腎臓や肝臓がしっかりしと働いていることになります。
腎臓は黒っぽい色を好みます。豆類なら黒豆、小豆です。他に黒胡麻、わかめ、昆布、ひじき等です。ちなみに髪の毛がツヤツヤして、豊かな人は腎臓が元気です。髪は腎臓の子どもだからです。

骨盤の上に、握りこぶしほどの、そら豆に似た腎臓が左右に一個づつあります。手の平をこすって、温め、それを左右の腎臓にあて、上下させます。それから臀部、脚の裏側を通り、アキレス腱までこすり降ろします。それを数回やって身体がポカポカしてきたら腎臓が喜んでいます。

2010年12月15日

1 冬 腎臓、膀胱

冬らしい寒さが続きます。
冬は腎臓・膀胱の季節です。ちなみに春は肝臓・胆のう、夏は心臓・小腸、秋は肺・大腸と、東洋医学は季節によって主役になって働く臓器が異なります。冬は特に腎臓・膀胱を養う為にも豆類や根野菜を多めにとると、身体を温め、寒さに抗していきます。生野菜や果物は、身体を冷やしますから、なるべく少なくします。

身体のどこかに痛みや冷えがたえずある所は、身体の悲鳴であり、反応です。痛み止めの注射や薬に頼らず、自分でできることは自分でやるといえるのは東洋医学の特徴の一つです。自分でできる按摩の一つは、手、足の五指と甲、手の平、足の裏です。それらを毎日もみ、のばし、柔軟にしておくだけで、身体にとっては、とても助かるのです。