2016年12月9日

60 冬 あすなろ通信

ここは能登半島でも、外海、日本海に直接面した場所、門前というところです。私の今住んでいる家は、その海を一望できる高台にあり、昭和11年に建てられた古民家です。台所は当時のままの土間で、真冬になると、寒いので長靴を履いて台所仕事をします。玄関、台所と通じての土間から、一段上がると、直ぐに囲炉裏の部屋があり、ここを待合室としています。夜は、同じ部屋が、茶の間となり、炬燵を出して、炭や、ストーブで暖をとります。最近は、炭を継ぎ足しても、直に燃え尽きてしまうので、夜は石油ストーブで部屋を温めることになりました。テレビ、ラジオが、電波の関係で上手く受信できない。ということもあり、これまで慣れ親しんできた娯楽がなくなった生活が一年を過ぎました。時々見たいと思う映画や番組があるのですが、今のところ、それ程苦になっていません。代わりに、これまでと違った時間の使い方、過ごし方に生活が変わって来ました。
仕事は大概、他人がいて成り立っています。当然私の仕事も、何らかの病を持った方々がいることによって成り立ちます。心身に悩みを持った方と、それを助けたい者との出合いです。治りたい気持ちと、良くなってもらいたい気持ちが、一つになって、仕事ができます。
この身が、家庭や社会が、ひと、他人がいて、初めて成り立っていくことを、強く思い続けていなければいけないと思っています。私達は、他人や生きとし生けるもの、自然、地球があって、辛うじて私達でありえます。                                    
                                2016年12月9日


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