あけましておめでとうございます。本年も、何卒よろしくお願い申し上げます。お陰様で五年目の黒島での正月を恙なく迎えることができました。黒島の方々は無論のこと、色々な方々の支えがあって、ここまで暮らせてきました。目に見えない、考えることもできない支えの連続で生きてきたといっても良いのかもしれません。
私たちの生命は、どんな人であっても、明日という日が、どんな風になるのか窺い知ることはできません。一寸先は闇です。この闇は、未知ということですが、思いがけない歓びも待ち受けているかもしれません。そうでないかもしれません。それは、心持ち次第ともいえるかもしれません。
鎌倉に住んでいた時、心の隅で、淡い憧れや希望のようなものが絶えず流れていました。淡いものですから時々意識の表面に浮かび上がってくるだけで、特別に強いものではなかったのです。強い希望は、田舎で暮らすという思いだけだったのです。しかしこうやってこちらの生活が落ち着いてきますと、以前淡く思っていた憧れや希望のようなものが、種を蒔いた植物のように、今芽を出し、若葉が育ってきているように思います。
現実は、通り一遍に縁どられるようなものではありません。絶えず自身の心の思いによって着色されている一人の現実があります。一日の現実があります。一人の現実も、一日のそれも、他と比べることのできない、たった一度切りの現実です。今の現実をどう迎えていくかは、その時の、一人の仄かな願いや思いが大きく関わっていると思います。 2020年1月24日
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