2018年11月24日

83 能登あすなろ通信 冬だ


近頃、空いっぱいの青空が見えなくなった。空は、いつの間にか冬になったようで、灰色の雲を厚くして、太陽をさえぎっている。つい最近まで晩秋だ、紅葉だと言っていたのに、あの賑やかさは何処に行ってしまったのだろうか。
囲炉裏に火を入れた。炭火は、身体の芯まで温めてくれる。石油ストーブも同じ火なのだけれども、表面で留まって、温まるのに時間がかかる。その違いは何だろう。囲炉裏端に座り、手をかざしているだけでもほっとし、落ち着き、まどろみ、別の世界へと入り込んでいく。そういった温もりは、数字や文明器具で満たされていくものではない。そういったものとは違う、太古からの人類の共通した感覚の事柄なのだ。
インドネシアに鯨が打ち上げられたそうである。その胃袋の中にポリ袋、プラスチックごみ、サンダル等が6キロ見つかったらしい。海のプラスチック汚染だ。浜、道路沿い、山でも同様だ。地球は、人間の作った文明道具で次第に埋もれていく。
自然<の法則>がなければ、私達は、手足も動かすことができない。否一瞬の呼吸さえもできない。その自然の奥深さは想像すらできない無限だ。それがあって私たちが生きていることを、余りにも身近過ぎて、さっぱり分からなくなっている。                  018年11月24日


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