2020年12月25日

108 能登あすなろ通信 千変万化していく自然 キリストの年齢2020歳

 


何気なく、窓の外へと目を移すと、墨書きしたような空が、重く、寒そうにしている。その下で強い風にあおられた笹竹が、ざあざあと音を立てながら、激しく前後左右に揺れ動いている。炬燵に手足をつっ込み、ぬくぬくとしながら、ガラスという透明で頑丈な壁が、こういった荒々しい裸の自然から守り、まるで映画の中のワンシーンのように、魅せていく。そうして時には、怒り、たけり狂う激しい感情をもった獣のようにして迫ってくる。

眼が、空を映しても、花を映しても、またテーブルを映しても、その時の心のあり様、感情次第で、その映されたものは、千変万化していく。あるいは、その時の空模様が、ぼくの感情を引き出しているのかもしれない。どっちにしろ、空といっても、雲といっても、花といっても、机といっても決して一様にはいない。毎日、毎刻、瞬時に、千変万化していく。こういった自然の内実は、人間の知性や技では及ぶはずもない。それがぼくという者であり、あらゆる生きとし生けるものの、生と死を孕んでいる生命の姿なのではないのか。

イエス・キリストは、今年2020歳になる。たった一人の人間がこの世に誕生したことによって、それから以降の世界中の私たちは、キリストの年齢と共に、歩むこととなる。何人、何年…いう数ではない世界がある。たった一人の真実のことばが、時間と空間を超え、永遠を飛翔する。                        

2020年12月24日

 

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