能登での春が三年目になりました。元々こちら側の生まれですから、今はすっかり地元に親しみ、朝夕のあちこちで、挨拶ができることが嬉しい。能登は、空気が澄んで、山も海も豊か等々述べることができます。が、人と人とが近くて、馴染みやすいこと。年齢や性別に拘わらず、直に親しくなってしまうことは、都会に居た頃には経験できなかったことです。「能登はやさしや土までも」という言葉があります。そのやさしさは、それだけ厳しい風土であることを裏付けていることかもしれません。そんな大地に縁を頂いたことに感謝したく思います。
宇宙は、夜空に見える星々の耀きに、ほんの一端の姿を現わしています。私たちの身体は、その宇宙の縮図としての小さな宇宙であると、東洋医学は言います。つまり無限の宇宙が、そのまま私たちのカラダでもあります。さらにカラダは、数十兆個という、とてつもない数の細胞の連係プレーで成り立っていると言われていますが、その細胞の一つを取ってみても、また宇宙の不思議な力を具現しているのです。
私たちは、宇宙に目を向けるにしても、微生物、細胞の一つに目を向けるにしても知らないことばかりです。一人の人間はせいぜい百年ですが、人間の歴史は約七百万年、生物が誕生して三十七億年です。私たちの、生き物のいのちに、これ程の時間と奇跡がかかっていることに、言うべき言葉が見つかりません。 2018年5月24日
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