平生は、ひっそりして人気がない通りに、ひんぱんに人の歩く姿がある。見慣れぬ顔、華やいだ声、会話が飛び交う。お盆で帰省している人、黒島の祭りに参加している若者たち、カメラを携えて、その古い格式ある祭りを撮ろうとする観光客らしき人がいる。ここ黒島は、年に一度の大賑わいです。
一昨年、冬を迎える前、こちらに引っ越して来た時、人気のなさを寂しく思った。しかし時間が経つにつれ、そんな寂しさ、静けさが当たり前になっていった。時折、都会に出向くと、その賑やかさが煩わしく思っている自分に気づき、少々驚く。
あらゆる生物は、生きる限り、その環境に適応していく。私たち人間も、環境や境遇に応じて、気分や考え方が変わっていく。その結果、各個人にある過去や未来も変わっていく。気分や、考え方次第で、あらゆるものに、過去、未来にその影響は及んでいく。動かないと思っていた困難な事情が、重い過去や不安な未来が、気分や思い方によって変わっていくのは、驚きである。
私たちは、どの様な境遇、心身の状態であろうが、今ここの、あり様でしか生きられない。誰にも共通する、このありのままに肯き、認め、許し、さらに新しく自分らしい一歩を踏み出そうとする意志こそ、何よりも大切なのだと思います。 2017年8月19日
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